液体窒素で瞬間氷結
安全と危険性についての検証

液体窒素に指を入れても大丈夫?

短時間なら大丈夫です。
前回の記事で実際に手に液体窒素をかけている動画を紹介しましたが、

実際、手に当たる前に蒸発してしまいます

液体窒素は-196℃、人間の体温は36℃くらい。

液体窒素に指を入れると、指の温度で液体窒素が気化し、指の周りに「気体窒素」の層を作ります。

気体窒素は熱伝導性が低いのであまり体温を奪いません(つまり、凍らない)。

気体窒素の部分に、液体窒素が流れ込んでもすぐに指の体温で気化し、また層を作ります。

この繰り返しのため、すぐに指が凍りつく、というようなことはありません。

何秒とは言い切れませんが・・・。

それでも、長い時間入れていれば、危険です

ただし、指を入れるとか、腕にかけるとか、やるとしたら素肌にしてください。

軍手や衣服の上からやると、布地が凍りつき、そのせいで凍傷になります

液体窒素は入れ物の方が高い!?

液体窒素は液体窒素よりも入れてあるデュワー瓶や保存容器の方が高いと聞いた事があるのですが、、、

 

 

液体窒素は、空気中にたくさん含まれている窒素をコンプレッサーで圧縮し、冷却します。
比較的作りやすいので、安いです。

液体窒素自体は1リットル1000円とか2000円で安いです。

色んなところで利用されているので、 液化ガスを作る業者さんがおいてたりします。

 

入れ物(容器)については、 断熱性が強く求められます。

液化ガスを常温で放置すると、あっという間にガスに戻ってしまいますから、

容器も中空を真空にしたデュワー瓶(魔法瓶みたいなもの)が必要になり、そこそこのお値段がします。

 

右側にネットで買える、液体窒素や付属品を紹介しているので参考にしてください。

液体窒素を少量だけ使いたい場合

もし、一ヶ月に一度しか使わないような状況で、使用する量も1L以下の場合、どのようなボンベを購入するべきか?

 

 

液体窒素はボンベに詰めたあと、保持期間は一ヶ月程度が一般的です。

ボンベの値段は容量と比例しておらず、

2Lで6万なのに、10L容で8万ってこともあります。

大は小を兼ねて、大きいものをかっておけば、今後大用量で使うときも安心な気もしますが、

10L入りの容器に1Lいれて使用するのは効率が悪いです。

というより、少量の液体窒素はボンベ(圧力容器)に詰めたりしません。

断熱容器に大気開放で入ってるだけです。
とりあえず、月に一回1リットル程度しか使わないのであれば、

自前で容器を買ったり取り出し用のサイホンを買ったりするのはもったいないです。

 

近所の業者が10リットルから配達なら10リットル、

5リットルからなら5リットル買って、容器を翌日まで貸しておいてもらう交渉をしましょう。

 

1リットル単位で売ってくれるところはあまり聞きません。

サイホンは、持ち上げられないくらい大きな30リットル以上のタンクからの取り出し用で、

少量しか使わない人が持つものではありません。

サイホン内が冷えるまでは液体窒素は蒸発してしまって出てきません。

*サイホンとは液体窒素を取り出すときに通るチューブみたいなものです。

 

10リットルまでの容器は手に持って振り回せるので、抱えて直接注ぎます。

小分けが必要ならサーモスの真空断熱ポットで充分ですが、

フタは締めないこと

1リットル以下の量を小分けしてもらいにくる方たちは、たいていサーモスに入れます。

汲み出して運ぶなら、10l程度の開放容器で大丈夫でしょう。

こういうやつ↓↓↓
http://nissantanaka.com/product/vacuum_low/ekika …

*開放容器というのは、封を完全にせず、ガスの逃げ口があって、中の圧力があがらない容器のことです。
これと、キッチン内で小分け用に断熱広口瓶を持っていればよいかと思います。

こういうやつ↓↓↓
http://www.thermos.jp/Products/thermocut/thermoc …

 

容器は借りられればベストですが、場合によっては購入も考えましょう。

液体窒素の付属品について

★液体窒素の付属品について

液体窒素を扱う場合は、保護具として革手袋を使うことが「必須」です。できれば長手袋を使う方がよいです。

取り扱うための器材(低温に強い金属製品、ステンレスビーカーもしくはデュワー瓶)などもそろえなければなりません。

もし、本格的に液体窒素を使うことになりならば、ボンベとサイフォンの購入も考えなければいけません。

液体窒素の動画集 ~レストラン~

お店で液体窒素料理を出すにあたって、このようにリアルにレストランで行っている動画を見るのも大切です。

料理だけでなく、キッチンの環境や危険性なども考えて見てみましょう。

 

<レストランで色々やってます>

<レストランで色々やってます2>

 

 

液体窒素の動画集 ~デザート~

液体窒素ならあれだけ手間がかかるアイスクリームも一瞬で出来上がります。

しかも、アイスは急激に冷えて固まる時間が短ければ短いほど、良い状態のアイスが出来上がります。

もちろんシャーベットも作れますしね^^

<アイスの作り方>

<デザート 口から煙>

液体窒素で作ったデザートを食べている動画です。

お客さんに出すときは、このような状態だと口の中が火傷してしまう可能性があるので

避けた方が良いかと思われます。

 

<キャラメルポップコーン>


 

液体窒素の動画集 ~実験~

沸騰にも種類があります。そしてそれはどのような状態かも詳しく解説されている動画です。

これを見れば、どのようなタイミングで液体窒素を使えばいいのかわかります。

<液体窒素 2種類の沸騰の違い>


氷点下196度の液体窒素をフライパンに注ぐと、

温度差が大きいときの「膜沸騰」から温度差が小さくなったときの「核沸騰」に移り変わるのがよくわかります。

 

<コーラの入った缶を入れる>

このような物体を誤って入れてしまった場合など、どのような状態になるか?

危険性の観点からも考えて見てみましょう。

 

<玉子を割って入れた>


液体窒素を手に入れたら、料理人なら試したくなる実験。

みんな考えていることは同じですね。

このような動画を見れば、無駄な時間、液体窒素の無駄遣いを無くせます。

 

液体窒素の動画集2

ていねいに裏ごししたマンゴー果肉を30%使用し、マンゴー果実の完熟した味わいが楽しめる。ナタデココを加えることで、果実を食べているような、飲みごたえのある食感を実現した。

その「かんじるマンゴー」を液体窒素で固めた動画です

 

液体窒素を使って考えられる事故の種類

【爆発】

液体窒素は-196℃で沸騰して気化します。

断熱容器に保管していても完全な断熱は出来ないため容器の中では絶えず蒸発し続けて、液体が気化すると窒素の場合体積が約700倍に膨張します。

 

液体窒素のたまっている容器を密閉すると蒸発した窒素ガスが行き場を失い圧縮されるので、やがてとんでもない高圧に達して、

このため高圧に耐え切れず容器が破裂します。

 

ですから容器は絶対に密閉してはいけません

 

容器をぶつけたり損傷を与えたりすると断熱真空層が壊れる事があるので、その場合、熱が逃げるため霜が付着しやすくなります。

容器口に付いた氷が成長して容器口をふさいでしまい密閉状態を作り出す事も考えられるので容器は丁寧に扱いましょう。

密閉してはいけませんが開放し過ぎもいけません

必ず蓋をかぶせてください。あまりに大気に触れすぎると大気中の酸素(窒素より少し沸点が高い;-183℃)が液面で冷却され液化します。

 

やがて液体窒素が液体酸素に置換されてしまいます。

 

液体酸素は非常に不安定で有機物に反応して爆発します。

液体窒素とは比較にならないほど危険です。液体酸素は淡い青色です。青みがかっていたら絶対に使用しないでください。

【窒息】

 

酸素濃度と症状

酸素濃度

人間の症状

18%

安全の下限界、連続した喚起が必要

16%

呼吸数増加、脈拍数増加、頭痛、吐き気

12%

めまい、吐き気、筋力低下;行動の自由がきかない

10%

中枢神経障害、意識喪失、嘔吐

8%

失神昏倒、死亡

6%

即失神、心肺停止、短時間で死亡

室内にて液体窒素が大量にこぼれた場合、急速に蒸発した窒素が空気を押しのけ(前述のとおり体積が約700倍に膨張)酸素濃度を下げます。

 

酸欠を認識したときは既に手遅れな場合が多いです。それは極低温であるが故に急激に蒸発膨張する速度のためです。

徐々に酸素濃度が低下していく場合は頭痛、めまいなどで気が付くきっかけはありますが大量の低温寒剤の場合は気が付くことができません。

酸欠で倒れます。

窒素は無色透明で無味無臭なため充満に気が付くのは困難ですので、換気は必ず行ってください。
息を止めても我慢できるのと低酸素濃度の空気を呼吸するのとは全く違います。

濃度によっては一呼吸で倒れます。

実験室で人が倒れていた場合、助けに行きたくなりますが下手に入室すると本人も酸欠で倒れかねません。

救助の時は冷静に判断してください。

エレベーターでの運搬について

寒剤(液体窒素、液体ヘリウムなど)はできる限り、階段にて運搬してください。

エレベーターでの運搬は酸欠事故を防ぐため同乗厳禁です。

容器のみでの移動となります。

地震、停電、故障などの理由によりエレベーターに閉じ込められるケースが考えられるからです。

 

運搬方法

①出発階で一人が容器のみを乗せて出発させる
②目的階でもう一人が容器を降ろす

途中から低温寒剤の知識のない方が同乗するのを防止するため『同乗しない旨を掲示する』必要があります。

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無人輸送中の容器の固定を確実に行い、エレベーターの混み合う時間帯を避ける等ご配慮もお願いいたします。 ※なおエレベーターでの寒剤容器と人が同乗禁止であることに関しまして「これは法律(高圧ガス保安法)で定められているのか?」「守らないと罰せられるのか?」という疑問がでますが、これは法律で定められておりませんし、守らなくても罰せられません(2013年現在日本では)。
利用者側から危険を回避するために考え出された方法です。命に関わることですので「罰せられないから守らなくても平気」ということではいけません。

【凍傷】

少量の液体窒素が人体にかかった場合、皮膚表面で体温によって蒸発し直接液が触れることは避けられます。

手に液体窒素をかけてる動画、、、(液体がかかる前に気体に変わって火傷していません)↓↓↓

もちろん大量の液の場合は凍傷になります。液中に手などを入れる行為は絶対にしないでください。

液体窒素により冷却された金属等に触れる場合は必ず革手袋をしてください。

軍手は使用しないでください。万一液がかかった場合染み込み、液を滞留させるので非常に危険です。

また気化したばかりの極低温の冷気を素通りさせます。衣類も同様なのでかからないように細心の注意を払って扱ってください。

かかった場合は素早く払い落としてください。

革手袋はきついものではなくゆるいものを使用してください。(液体窒素が裾から中に入り込んだ時にすぐに脱ぎ捨てられるようにするためです。)

靴下にサンダル履きやズボンの裾を折り曲げるのも好ましくありません。

液化気体を少量(100リットル以下)、個人で運搬・消費をする場合、高圧ガス関連の資格保持や講習受講は必要になるのでしょうか?

ここでの液化気体は、具体的に、液化炭酸ガス・液体窒素・液体ヘリウムです。また運搬は少量ですので、専用容器を自動車に積み込む形です。

これらの気化気体は高濃度の場合の窒息の危険性はあれど、可燃性の問題もないと思われるのですが、

結論から、法的資格は不要です。

高圧ガスを移動する場合には、

(1)高圧ガス製造保安責任者(但し、冷凍以外)
(2)高圧ガス移動監視者

いづれかの資格が必要です。

資格が必要な数量は、
今回の場合、液化ガスですので、

・質量3,000kg以上の可燃性ガス、LPガス、酸素
・質量1,000kg以上の毒性ガス

が、規制対象です。

・液化炭酸ガス(100L≒103kg)
・液体窒素(100L≒80kg)
・液体ヘリウム(100L≒12kg)

は、規制ガスの対象外になります。
少量ですが、液化ガスが気化すると膨大な量の気体になります。
・液化炭酸ガス(100L≒52立米)
・液体窒素(100L≒65立米)
・液体ヘリウム(100L≒70立米)

換気の良い状態を、常に保った状態で、運搬してください。
酸欠事故に注意しましょう。

尚、神奈川県下を、高圧ガスを積載した車両で、運行する場合は、神奈川県独自の規則により、資格(講習を受ければOK、修了試験無し)
が必要です。
資格がなくても、罰則はありません。

 

窒素についての知識

窒素について

・大気の半分以上(約78%)を占めるもっとも身近な物質

・沸点は-196℃

・気化した場合は646倍(0℃)~729倍(35℃)に膨張

・無色透明で無味無臭

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